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2015年10月16日 (金)

【伝わる朗読とは】1:聞き手側の意識のこと

朗読は、語り手の語る話を聞き手が聞いて、それを楽しんでもらう。
そういうパフォーマンスだと思います。
演劇のように台本を覚える必要もない。台本を持って、それを読んで聞き手に伝えるという簡単なものと初めは思ってしまいます。
でも、朗読をすればするほど、どのように読めば伝わるのかということが大事になります。
朗読の上手い人はどうして伝わるのか?
自分の朗読とどこが違うのか?

ある程度、朗読できるようになると、話の内容は伝えられるけど、その話を感じてもらうまでにはいかないという感じではないでしょうか?
うまいなあと思う朗読と言うのは、語られた内容からその場面が感じられるというものだと思います。そういう朗読に近づくにはどうすればよいのかを語り手がどうするかを考える前に、聞き手側から考えてみました。

朗読を聞いたとき、聞き手の脳では、次のような処理をしていると思われます。

(1)聴いた内容を理解する。
(2)理解した内容をイメージ化する。
(3)イメージ化した内容を感じる。

この3つの段階を踏んで、(3)の段階に来て、聞き手は、朗読を楽しんでもらう、感じてもらうという領域になるんではないかと思います。

ここで、人間の脳の働き(意識)について、簡単に説明しますと・・
人間の意識には、顕在意識と潜在意識の大きく2つ部分があります。
顕在意識とは、人間が意識している意識です。
潜在意識とは、人間が意識できない意識のことを指しています。

・顕在意識
 意識していること
 話をする。腕を上げる。など自分自身がが意識して行っていることです。
 話を聞いたり、それを理解するというのも、意識して行っているものです。
 主に理性的な面を司っていると言えるでしょう。

・潜在意識
 無意識にやっていること
 心臓や肺の動きは、意識しているわけではないのに、我々が生きていく上で必要な活動を無意識にしてくれています。

 感情とか感覚といった面も無意識に出てくるものです。
 うれしい、かなしい、たのしいなんて感覚は、意識して出てくるものではなく、本能的に無意識に感じているものだと思います。

ざっくりまとめてしまうと
顕在意識は、主に理性的な面を司っています。頭で理解するところ。
潜在意識は、主に感情とか本能という面を司っている。心で感じるところ。
ということになるのではないでしょうか

ちなみに、人間の意識の中で意識をしている部分(顕在意識の部分)の割合はどれくらいだと思われますか?
これは、意識の10%くらいしかないと言われています。
残りの90%は、潜在意識、無意識の部分なのだそうです。
そして、この潜在意識の部分はあまり活用されていないのだそうです。
潜在意識を理解して、使っていくと、いろいろ良いことがあるのですが、この潜在意識の部分の話は、別の機会に話すとしまして・・

では、この聞き手の脳の働きを朗読に照らし合わせてみますと

(1)の「聴いた内容を理解する」は、顕在意識の領域で行っているのでしょう。
語り手の言葉を聞いて理解するという行為は、意識して行っているからです。
そして、聞いた内容を理解しようと意識しているはずです。

次の(2)のイメージ化は、顕在意識の状態で理解した内容を意識の中でイメージ化していく段階になります。そして、イメージ化が進むと自然と(3)のイメージを感じるという段階に進んでいくものと思われます。
この(3)の段階は潜在意識、つまり無意識のうちに感じることになるので、(2)のイメージをうまく作れれば、自然に聴いた話を感じるという状態になるのだと思います。
このイメージ化というのは、聞き手それぞれに得意の分野があって、映像的なイメージが得意な人なら、その場面を見えるように感じますし、その他に匂いや感覚的にイメージする人もいます。(ここでは、映像的に見える場合でお話ししていきます)

まとめると、良い朗読をするには、語り手は、聞き手にお話のイメージを作ってもらうことが大事になると考えられます。

朗読をやっていると、聞き手に伝えたいという思いは強くあるけれど、どのように読めば聞き手にうまく伝わるのかが分からないのです。

朗読を学びだして、発声やアクセント、イントネーションを学んで、それなりに語ることができるようになる。でも、ただ読んでいるだけで、話の内容を聞き手に感じてもらえるような朗読をすることができない。そこから先に進むには大きな壁があるように思うんです。つまり、この状態は、聞き手が(1)の段階の「内容を理解する」の段階で止まっている朗読ということだと思います。次の(2)の聞き手にイメージを作ってもらうようにするには、語り手はどうすればよいかが、次の課題になるのではないかと思います。

次回は、語り手の意識についてお話ししたいと思います。

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